宗派によるお焼香の仕方について【真言宗編】
2015年02月26日19時15分
宗教によってお焼香の手順が違うことは分かったけど……。真言宗はどんなお焼香をするの?
宗派によってお焼香の手順が違うということは以前お話しました。では、どんな手順があるのでしょうか?
様々な宗派のお焼香手順をご紹介します。
第1回の今回は真言宗のお焼香の仕方について解説します。
まず、真言宗とは何でしょうか……?
真言宗(しんごんしゅう)は、空海によって平安時代の初頭に開かれた、日本の仏教の宗派です。中国(唐)の「密教」が主軸となっています。
思想の中となる「曼荼羅(まんだら)思想」は、簡単に解説すると、全ての事柄は何かしらでみんな繋がっていて、不思議なご縁があるという思想です。
また、真言宗では「即深成仏」を説きます。
本来、私達は皆、仏さまと同じ心をもっています。
ですが、忙しい現代社会では、この心は埋もれてしまっています。
その埋もれてしまった心を表に出し仏さまと同じように清らかな言動・行動をすることにより、生まれてきたこの身のままで仏さまになることが出来るという教えです。
昔の人がよく言っていた、良い行いをすれば仏さまになれるということですね。
早速、真言宗のお焼香の仕方について学びましょう。
真言宗のお焼香の仕方をご紹介します。()の中のものは周りの人に合わせて行ったほうがいいものです。
◎の中のものは、周囲の状況を見て、省略したり変更してもいい部分です。
- 1)左手にお数珠を持ち、焼香台の方へ進む。(喪主・親族に軽く会釈する)
焼香台が導師より前に設置してある場合は、一度導師の横で立ち止まり導師に一礼をする。
◎焼香台の手前でいったん止まり、改めて2~3歩進む - 2)焼香台の前に立ち、姿勢を正してお位牌(もしくは、遺影)のほうを見て軽く頭をあげ一礼し、合掌、礼拝する。
一礼は軽く頭を下げる程度。
礼拝は、合掌をしたまま上半身をすこしだけ前に傾けて頭を軽く下げる感じにしましょう。 - 3)右手の親指・人差し指・中指の3本を使って、軽く香をつまみ左手を添えるように押しいただきます。
押しいただくときは、左手を添えた状態で頭を軽く下げ、額から15cmくらいまで持ち上げて静かに香炉にくべます。
3回押しいただきます。 - 4)もう一度合掌をして礼拝する。
礼拝は、合掌をしたままで上半身を軽く前に傾けて頭を軽く下げる感じにしましょう。
◎2~3歩下がる - 5)退出する。
焼香台が導師より前に設置してある場合は、一度導師の横で立ち止まり導師に一礼をする。
(喪主・親族に軽く会釈する)
この手順はあくまで参考です。
周りの人の状況や、スタッフに聞いてみるのが一番です。